花火の音でお互い我に返って
 
あたしは肌蹴た浴衣をそっと直し
 
あなたは乱れた髪をかきあげて
 
仰向けのままのあたしを起こす。
 
 
暗い小部屋に
 
音と共に稀に光が射しこむ。
 
 
 
 
**************
花火
**************
 
 
 
 
「アンナと花火なんて久しぶりなんよ。去年は行けなかったもんな」
 
そうね、と微笑む葉にあたしも微笑み返す。
 
あなたの微笑む顔が大好き。
 
もちろんどんな表情も大好きだけど
 
あたしに見せる表情すべてが愛しいから。
 
愛しすぎて、あたしからねだる事もしばしば。
 
あなたはその度驚くけれど
 
どんな甘えも全部受け入れてくれる。
 
 
 
 
肩を並べて歩いていると
 
手が触れた。
 
それだけでおかしいほど
 
あたしの身体は熱くなるのに
 
あなたはそんなあたしに気付いて
 
畳み掛けるようにして指を絡める。
 
いじわる。
 
あたしが恥ずかしいの知ってるくせに。
 
だけどその熱さまでも
 
幸せに感じるから
 
あたしも指を絡め返す。
 
 
 
 
花火があがった。
 
綺麗に綺麗に金色に枝垂れていった。
 
それを見るたびあなたは
 
アンナの髪みたいだなって
 
あたしの髪を優しく撫でる。
 
その仕草が嬉しくて 愛しくて
 
大好きよってつぶいた途端に
 
また 花火があがって
 
聞こえないって誤魔化して
 
その言ノ葉を何度もあたしに言わすのね。
 
でも何度でも言ってあげる。
 
葉が好きだから。
 
大好きだから。
 
 
 
 
「大好きよ・・・」
 
 
 
 
あなたは微笑んで
 
あたしにkissをくれる。
 
 
 
 
時間が止まる。
 
花火があがる。
 
そっと目を開けて
 
あなたはあたしを
 
あたしはあなたを確認する。
 
 
 
 
帰り道。
 
花火が終わり、人が引けて静かな路地に
 
街灯に照らされて
 
あなたと2人。
 
 
 
 
なんど肩を並べた?
 
なんど抱き合った?
 
なんど愛してるって言い合った?
 
 
 
 
それはこれからも
 
絶えることなく続いていくから
 
ハッキリと答えはつかないけれど
 
あなたはあたしにとって
 
必要な存在。
 
それはきちんと言い切れるわ。
 
 
 
 
「もう一回奪っていい?」
 
「・・・・・・ウチに帰ってからいっぱいあげるわ」
 
 
 
 
あなたはあたしにとって
 
必要な存在。
 
それはきちんと言い切れるわ。
 
 
 
 
暗闇に光を射してくれた
 
あの花火のような
 
あたしにとって
 
必要な存在。
 
 
 
 *END*
 
 
極東 眞咲様から、素敵な小説を頂きましたvv
葉アンですよvvしかも夫婦で花火を見に行くなんて//
ノーマルサイトでは初めて頂きモノなので、すごく嬉しいですv
極東様、素敵な小説ありがとうございました。









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